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毎週この原稿は大阪のホテルの高層階の一室で密かに(笑)書いているのですが、今日は届けられた朝日新聞を開いてぶったまげた。この迫力は、東京版にはないでしょうね。
社会面が凄い。左側が摘発された大阪市の同和利権のボスと関大阪市長の関係。<医師確保/関市長が仲介><組との関係知らず>。右側には神戸市汚職で<市長「圧力なかった」>。しかし社会面の右と左で大阪と神戸の市長が逮捕された男とのつながりを釈明しとる阪神間って、どないな場所や(笑)。少しは恥というものを知りましょうよ、神戸と大阪の有権者のみなさん(泣)。
その更に右側には<後藤組長逮捕/「経済ヤクザ」解明へ>。朝日新聞、相当踏み込んで書いています。スポーツ新聞などはほとんど触れていません。私もこれ以上は触れません(苦笑)。つるかめつるかめ。
いやはやまさに日本の縮図そのままの今日の大阪版朝日新聞社会面は新聞博物館に入れて保存した方がいいですよ(笑)。
しかしこの紙面は警察が10年前の失敗を繰り返さないという決意を示しているとも読み取れます。またちょっと最近、バブルの気配がある。そこで生れた金を、あの時のように闇社会へ流しこまないように、今のうちに入り口を閉じておこうという強い意志です。
検察もそれをやろうとしたのですが、民主党という素晴らしい存在のせいで(泣)結局はヘタレ捜査になってしまいました。警察はそうはせじと張り切っているようにも見えます。もっとも、ご自身の身内のズブズブには気をつけてね。
もうひとつ大阪で今話題になっているのは、言うまでもなく阪神を巡る村上ファンドと阪急の鍔迫り合い。阪神経営陣が味方だと信じ込んでいた社外取締役の玉井英二さんの名が、村上側が出してきた役員候補名簿にあったものだから現経営陣が驚くまいことか。
このボケぶりが阪神をここまで追い込んだわけですが、「阪神のためを思って名簿に名前を入れた」と言う玉井さんも凄い。あんた、そもそも村上とルートがあったこと自体が、とんでもない裏切りでしょう。
乗っ取りなんてポーカーと同じで手の内を見せないことが勝利の秘訣です。それなのに取締役会の中にいて相手に通じていた人間なんてスパイにほかならない。実際村上さんは「相手の経営陣の中に話のわかる人もいる」的な発言をくりかえしていた。文字通り、阪神を売り渡したユダですよ。
もっとも彼の経歴を見れば納得もいく。住友銀行の幹部だったんですが、大阪で住友といえば、イトマン事件など数々の怪しい事例に加わってきた。冒頭に書いたバブル期の闇社会とのパイプにほかならなかった。こういうヒトを社外とはいえ取締役に入れていた阪神電鉄のおおらかさ、もとい、愚かさは特筆ものでしょうね。
では村上さんは今有利な立場なのかと言えば、実のところかなり危ういようです。阪急は彼が言っている1200円などでは絶対に買わない。おそらく降りるでしょう。すると村上さんは恐らく望んでもいなかった、電鉄経営に乗り出すことになる。
沿線住民も国土交通省も世論もそして何よりも恐るべきタイガースファンを敵に回すことになるでしょう。
阪神ファンの間で株主になる運動なんぞ持ち上がって、株主総会の会場を黄色とタテジマが埋めつくして「おりゃあ、村上出てこんかい! 」「この欽ちゃんモドキの上祐崩れ、いてもうたろか!」とか罵声が飛び交う前株主総会屋状態になるというのもなかなかイベントとしては楽しそうですが。どはははははは。
村上さん、シンガポールにいたそうですが帰国したのかな。彼の資金集めは、もともとるルーツである華僑ルートが強いらしい。というわけでシンガポール。
え?じゃあ村上ファンドが経営権を握ったら、阪神タイガースは、小日本チャーハンズとか、南京ギャクサーツとか、東支那海ガスデンズとかになるんかいな。ひええええ。
平塚の岡本千鶴子なるオバハンによる娘殺しは5遺体の発見などで、久々にワイドショウ大喜びの猟奇的事件になってきまたね。関係者も多く、地理的にも奥尻島から平塚までわたっている。どんどん新しい事実が出てくるから、抜いた抜かれたの争いも激しい。こういう時は週刊誌記者やってなくてよかったと思いますよ。多分、現場は寝る暇もないだろうなあ。
この事件を理解するには、千鶴子の人生という縦軸と、人間関係の横軸をきちんと整理しないといけない。ワイドショウなどの多くはそれをごっちゃにしているから分かりにくくなっている。私が整理してあげましょう。大マスコミが書かない、よけいなことどうでもいいことを付け加えて(笑)。
千鶴子が生れたのは青森県北津軽郡です。母親はダンサーだった。さっそく余談ですが、ダンサーも含めて芸能人やモノ書きなんぞになろうと思う人間は、やはりどこかかなりヘンです。そしてそれは子供に伝わっていく。遺伝なのか環境なのか知りませんがね。
千鶴子の自己顕示と自己愛もそうだし、殺された娘の利加香さんも、演劇をやっていた。なんでわかるかと言えば、私もダンサーの息子だからです。わははは。
もひとつ余談をしますと、津軽というのはあんなに人口が希薄なところなのに、ときどきエキセントリックな人材を生み出しますね。太宰治がそうだし、選挙といえばこの人の羽柴ナントカさんもそうじゃなかったっけ。豪快といえば豪快なんだが。
千鶴子の若いころの写真を見ると、本当の美人です。マスコミはちっとも美人でもないのに「美人広報」とかいって人生を誤らせたりしている負い目がありますから、今回は胸を張って美人だと報じています(笑)。
美人だっただけあって、奥尻に嫁に行った時は本人は玉の輿に乗ったつもりだったらしい。ちなみに奥尻と青森というのは人の交流がかなりあるんです。あるいはそういうルートでの縁談だったのでしょう。
70年に結婚して1男2女に恵まれる。しかし、やがて2女が小児ガンだという嘘をついて函館へ出奔する。これが、彼女の虚言癖の始まりです。治療のためというが男の影もあるようだ。その男つながりかどうかわかりませんが、75年には神奈川県の秦野市のキャバレーで働くようになるのです。
しかし、何で秦野なんだ?タバコと落花生と日立の工場くらいしかない場所ですよ。キャバレーなんて一軒あるかないかだろう。平塚に行ったのも、秦野と同じ生活圏だからですから、神奈川に転居したこの75年に何か秘密のひとつがありそうですね。
この出奔にずっと千鶴子は2女を伴っています。彼女は今回の事件について何かを知っている可能性が高く、警察も重大な関心を抱いているとだけ書いておきましょう。
やがて、このキャバレーの客であって千鶴子デキたのが平塚の蕎麦店主でした。
店主は結婚して3人の男の子もいた。次男が今回自殺遺体で発見された山内峰宏さんです。3人の子供までいるのに、店主は妻と離婚して千鶴子と内縁関係になる。凄い略奪力です、千鶴子は。
二人の間には長男・利英さんと長女・利加香さんが生れる。二人とも利という字がついているのは店主の名前にその一文字があったんでしょうかね。まさか銭ゲバのあまりじゃないでしょうが。
この利英さんが84年に行方不明になる。そして今回の遺体の中に身長120センチの男の子の遺体があった。当然、考えられることは一つですね。失踪したちょうどその日に千鶴子には返すべき借金があった。しかし大事件が起きて、返済はうやむやになる。動機として注目しておくべき点です。
さてこのあたりから事件を読み解くのは横軸の人間関係になってきます。
やがて蕎麦店主がなくなったあと、千鶴子は先妻の子供や利加香さんや2女と同居しますが変遷をへて、峰宏さん利加香さんそして2女との4人住まいになる。最後に2女も出て行くのですが、これが今回の事件の大きなターニングポイントだと私は見ています。
残されていた古い3遺体の中の2つの新生児のそれが、誰のものなのかという点で。まだ大マスコミはそこには踏み込んでいませんが、警察は注目しているようです。
3人だけになった時に、どういう緊張関係が生れたのか。千鶴子は、峰宏さんと利加香さんとを別々の形で愛して支配しようとしたのではないか。峰宏さんとは男女関係で。そして利加香さんとは親子関係で。どちらもその拘束力というのは我々の想像がつかないほど強いものだったことは周囲の話からも読み取れます。
ところが、峰宏さんが利加香さんに恋心を抱いてしまった。肉体関係があったのかどうかはわかりません。むしろなかったのではないかと私は思う。しかし、何らかの形でそれを千鶴子が知った時、感情を抑制できない彼女は娘の首を締めたのでしょう。
そして、そのあとは「おまえのせいだ」と峰宏さんを罵り続ける日々が続いたのではないか。耐えられなくなった峰宏さんは、やがて自ら命を絶つ…。
もっともこれは、千鶴子の単独犯行だとした場合のシナリオです。峰宏さんは「自殺」だとされているが、それは生命保険がかかっているのかどうかなどを精査しないと、軽々には断定できない。体重100キロはあったという彼が自殺ではなかったとなった時、そこにはもうひとりの人物の影が登場するかもしれません。
函館から秦野に来た動機とキーマンがここでも気になるんだよなあ…。
まあ今週はこの事件でしばらく盛り上がるでしょう。最初に踏み込むのは『週刊文春』と『週刊新潮』かな。楽しみです。
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