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勝谷誠彦コラム
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2006年10月24日
金正日の病状。
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 北朝鮮情勢はやや小康状態のように見えます。しかし外交においてはこういう時が実はもっとも危険なんですよね。


 小康状態のように見えるのは、中国の3人の高官が訪朝してからです。


 大マスコミの方々は韓国あたりからのバイアスのかかった情報に見事に踊らされていますが、ここは私が得た一次情報から冷静に事態を読み解いていきましょう。


 そもそも韓国の、それもあっちのメディアが報じたり記者に電話で聞いたような話を日本の大マスコミともあろうものが鵜呑みにして書いてはいけない。だいたいが、ウリナラ民族に対して同情的なバイアスがかかっているんです。金正日の悪意を、好意的に読み過ぎる。


 そこへもってきて、韓国独特のマスコミ間の競争がある。とにかく新聞でも部数競争が激しい。あの民族性で熾烈に争うもんですから、少々のトバシなら書き得。あとから謝ればすむってなもんです。まずは囲い込んでオレのもんだと主張する、竹島と同じですな。わはははは。


 おっと話がずれました。北朝鮮でしたね。問題を整理するために、三つにわけて話しましょう。一つ目は、果たして中国高官の訪問の結果はどうだったのか。二つ目は、中国は何を考えているのた。三つ目は、北朝鮮はこれからどうするのか、です。


 訪朝の成果については、直後は楽観的な報道がなされました。しかし、これこそが先程書いた、韓国のウリナラ楽観主義から垂れ流されたものを拾い集めたシロモノで、ほとんどが眉唾です。今のところ、間接話法ではなく出てきている情報はただひとつだけ。ライス国務長官の談話です。


 その内容はと言えば「金正日が核実験実施について謝罪したとか、核実験を再び実施するつもりはないと語ったなどとは中国側から聞いていない」。これが、掛け値なしの事実なのでしょう。直後には「驚く内容は何もない」とも言っていて、ハッキリ書くならば「何の進展もなかった。無駄足だった」ということなのです。


 金正日は相変わらず、アメリカ側の譲歩を求めている。そしてブッシュは譲歩をする気はない。外交としては、3高官の訪問は失敗だったと言えるでしょう。


 しかし、中国と北朝鮮の内部ではまた事情が変わってくる。


 そこで二つ目です。中国は何を考えているのか。


 中国としてはこの訪問は「必要なこと」でした。中国の視野にはもう、北朝鮮との攻守同盟の破棄や金正日体制の転覆が入っている。しかし、そのためにはまだ「血の盟約」に縛られている人民解放軍の説得が必要です。大の大人が3人も雁首をそろえて平壌まで行った理由はここにあります。


 中国は面子の国です。ここまでして説得しても無視されるという敢えて「面子を潰される」ために行ったのです。これならもう、金正日を見放しても仕方がないだろうと、軍を納得させるために。


 軍の神経はピリピリしている。特に国境警備ではアラートはかなり上がっていると考えていい。


 世界が北朝鮮に目を奪われている間、反対側の国境で酷いことが行われていました。チベットからインドへ亡命しようとしたチベット人の人々を国境警備隊が射殺。その映像が国際的に流れて、中世そのままの中国の人権意識がまたも天下に曝されたのです。


 恐らくチベットではこういうことが日常的に行われているのでしょうが、ひとつには国境の警戒度が上がっているからという可能性もある。中朝国境でも越えてくる難民は容赦なく撃つぞ、という事でしょう。


 嘘かホントか、中国らしいこんな話もある。あの国境線あたりは、もともと虎の棲息地でした。一時は絶滅が危惧され、中国は虎を保護して繁殖させていた。それがほどほどに増えたので「自然に戻す」と称して、大量に国境地帯に放すというのです。


 北朝鮮崩壊で越境してくる難民を虎に食わせるため…と私が半分冗談で言ったら、難民救援でおなじみの李英和さんがこう切り返しました。「いや、北朝鮮の難民なら飢えているから逆に虎を殺して食いますよ」。わはははははは。


 中国は今回の訪問で、重油も米も何のお土産も持って行きませんでした。もしあったなら北朝鮮のメディアは必ず発表するからです。あの儒教カルト国家ではものを貰うというのは惨めなのではなく「貢いで来た」という感覚ですからね。しかし、今回その発表はなかった。中国と北朝鮮の関係は、もはや冷えきり、崩壊へのカウントダウンが始まったと考えていいでしょう。




 では金正日は何を考えているのか。三つ目ですね。


 中国の3高官に会ったのは、渡りに船だったからです。一回目の核実験は失敗でした。しかし、続けてやらないとそれが失敗だったことが世界中の笑い物になってしまう。テポドン2で失敗した上に、核もダメだったとなれば将軍様の権威は地に落ちます。


 とはいえ、一回目の失敗があまりに酷かったのですぐには次の実験はできない。そこへ、中国が訪問を申し入れてきたのです。


 ラッキー、と金正日は思ったでしょうね。訪問を口実に実験の間隔をおける。


 もっとも、したたかな中国は、金正日のこの心理を読んで、会談を申し込んだと私は思いますが。これまではどんなにノックしても本人が出てこなかったのに、今回は会いましたから。今なら出てくると思ったのに違いありません。


 金正日はどうして、中国側とそんなに会わなかったのでしょう。答えは、今回の会談のあと発表された写真にありました。


 金正日が中国の高官と会った場合は必ず写真が公表される。されないならば何か事情があると思われますから、これは必須です。


 ところが今回の写真を見て、情報関係者はみんな絶句した。金正日があまりに痩せていたからです。


 あのジャンパーが腕のあたりなどダブダブに余っている。それでいながら、正面から撮った写真では腹がカエルのように膨れている。各国の情報機関はさっそく医学関係者を含む専門家に分析を依頼したことでしょう。結果は重度の糖尿病で肝臓もやられている可能性が高いというものだったかもしれない。


 専門家は更に会談のテーブルの上にも注目した。そこにはメガネが載っていました。金正日はメガメをかけていますが、いつもはひとつだけ。ところが会談の時はかけている上にもうひとつのメガネを置いていたのです。視力が相当悪化していると、専門家たちは分析しました。これも糖尿病の影響ではないでしょうか。


 更に写真の発表の仕方にもメッセージが隠されていた。小泉さんとの会談でもわかるように、金正日が誰かと会う時には必ず動画が公開される。しかし、今回はスチールだけでした。それも当初公開されたものはピントがぼけていた。将軍さまの写真のピントを外したら、カメラマンは収容所送りです(ホントらしい・笑)。


 こうしたもろもろの要素から、金正日の病状はかなり悪いとの報告が、情報機関から各国の首脳に上げられたことでしょう。


 今後、フランスから医師を呼んで治療するとも言われています。


 あるいは、そのことが今の一見小康状態を生んでいるのかとも私は思う。金正日の病状異変による体制崩壊を各国が待っている雰囲気もある。


 しかしこれは危険な賭けであって、金正日のグリップが弱くなっている中で、軍がどう動くかは未知数なのです。


 今回、核実験を祝って10万人集会が開かれました。あのタイミングもおかしいと北朝鮮ウオッチャーたちは言う。本来ならばすぐに開かれるはずだと。核実験の映像が公開されなかったことなども含めて、これまでマスゲームのように振る舞ってきた「劇場カルト国家」にほころびが見えているのです。


 核の再実験はどこかで必ず行われるでしょう。あるいはその前にテポドン2の再発射があるかもしれません。金正日が走り始めた道は、もう引き返すことはできないのですから。その結果、破滅が待っているにしても。




 日本のメディアもようやく真剣に北朝鮮崩壊の場合の我国への影響を書き始めましたね。しかしその内容は、眉唾なものも混じっているようです。


 よく言われるのが「何万人もの難民が押し寄せる」というものです。しかし、専門家に聞いてみるとそんなことはありえないという。つまり、海に出るだけの船を、人々が持っていないというのです。せいぜい数千人規模ではないかとのことです。


 しかし、その数千人には要注意だ。北朝鮮で船を手に入れられる階層というのは、軍や工作機関の関係者。つまりこの数千人は「武装難民」の可能性がある。


 上陸させて紛れ込まれるとまことに難儀です。海上保安庁や自衛隊が日本海で捕捉して収容する作戦が必須でしょう。


 気をつけなくてはいけないのは、中国がドサクサに紛れて、自分のところにやってきた難民を日本へ向けて送り出すことです。おまけにその中に自国の蛇頭やなんぞも混じってくる可能性がある。


 崩壊と同時に、日本海に哨戒線を厳格に張り、どこから来た船かを臨検して、追い返すべきものは追い返すべきでしょう。


 実はあまり語られていませんが、日本国が最も来て欲しくない難民はどういう連中だかわかりますか?


 金正日一族ですよ。


 日本は政治亡命をほとんど認めないできた。ミャンマーなどの民主活動家まで非情にも亡命を拒んできたのです。それを国是としてきた国家に、史上最悪の独裁者どもが亡命申請して来たらどうするのか。


 あのタヌキに似た金正日の息子はディズニーランドと赤坂のコリアンクラブが大好きですから、「日本に亡命したいよ〜」と親父を説得するかもしれない。正哲の方は、エリック・クラプトンの追っかけですから、ヨーロッパに行ってくれるでしょうがね。どははははははは。




 北朝鮮がらみの最後は、ちょっと気になる話。横田めぐみさんの身の上に今年に入って「異変」があったとの極秘情報が飛び込んできた。


 もし何か危害を加えてみろ。金一族はわが国への入国は認めるが、政治亡命ではなく、犯罪者として、わが日本国民に危害を加えた犯罪者として日本国刑法で吊るしてやるからな。




 また北朝鮮問題でほとんど字数を使ってしまった。国内では補選でしょうかね。


 安倍さんは、二人のドンに足向けて眠れませんね。北朝鮮と信濃町のね。


 何しろ、拉致問題で頭角をあらわし、テポドン発射で総理総裁になり、核実験で補選を勝っちゃいましたからね。


 信濃町からの指令は凄かったようですよ。補選前に会った連合の会長が「大阪の公明党はちょっと異様だ」と言っていましたから。まあ、総裁就任直後に、信濃町までドンに会いにいったかいがありましたね、安倍さん。でも、おつきあいもほどほどにしないと、「次は総理デージンだ」とか言われて、国家を乗っ取られたりしてね。わははは。


 笑い事じゃねえや(苦笑)。




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