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勝谷誠彦コラム
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2006年11月14日
虐めと憲法。
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 虐めねえ…。


 ちなみに私は「いじめ」と書かずに「虐め」と書くようにしています。バカボンのはじめちゃんじゃないんだから(苦笑)、なんとなくかわいげのある平仮名表記はよろしくない。「いじめ隠し」などと大マスコミの方々は書くが、大学で漢字は習ってきたのかと言いたい。「虐待隠蔽」だし「校内暴力偽装」でしょう。いや「校内平穏偽装」かね。糞校長が教育委員会に対してやっているのは。


 偽装にすらなっていない、と思います。前も触れましたが、校長も教育委員会も文部科学省も同じ穴のムジナ。全員で知っていたわけです。この国のすべてのことに共通する「利権談合共産主義」にほかならない。


 オノレの経歴に傷がつかずに天下りに成功し、勲章のひとつももらって、退職金をたんまり貰えれば、子供の一人や二人死んだって知ったこっちゃない。そうでしょう。ホンネを言えば。


 もちろん、腹をくくって立ち向かっている校長先生や現場の教師もいる。しかし、そういう人たちがちゃんと評価されていないんだ。逆に、ことなかれの怠慢で、「未必の故意」で子供たちを死に追いやっている連中は、のうのうとしている。


 文部科学省は、いじめがゼロだと報告していた。結果としてあれは、虚偽だったわけでしょう。つまり、首相官邸をはじめとする為政者に、嘘をついていたわけだ。


 普通の会社なら役員会に、違う数字をあげた部課長はクビだろう。伊吹文明文科相は、担当の中央官僚、そして嘘の報告をあげてきた教育委員長以下をただちに懲戒処分するのが筋ではないのか。


 この状況のもとで、自民党は教育基本法を強行採決しようとしている。頭がおかしいとしか言いようがない。



 もっとも、私は虐め虐めとあたかも鳥インフルエンザが流行するかのように言い歩いている現状にも、皮肉な目線を投げざるをえません。これが持ち味なので(爆笑)ちょっと嫌なことを言っていいですか。


 かつて司馬遼太郎さんが「日本は『イジワルの社会』だと言った。


 これ、ピタリと来るでしょう。「一所懸命」といって数センチの田んぼの境界を争うようなムラ社会はイジワルで成り立っているんです。もっともこれは日本だけではない。韓国や中国もそうですよね。イジワルの規模が豪快なだけで。わははははは。


 だいたい政治なんて、虐めとイジワルと嫉妬の世界じゃないですか。いつもあいてを貶めることだけを考えている政治家たちが、どのツラさげて虐め防止の論議をしているのかと言いたい。


 虐めは、あるんです。ただし、本来保護されるべき子供の世界で、それが蔓延していることが異様なんです。「護民官」たる教師が、きちんと学級を統治し、虐めをやる犯罪者を処罰しないから、いけないんです。


 大人の虐めはちょっと違う。あえて言うならば、「大人になって虐めなんぞに負けずに、相手を叩き潰す」強さを教えることが教育ではないのか。


 反撃するだけではない。近くに虐められている友人がいれば、おっとり刀で助けに行く「義」と「志」を叩き込むことが、教育であり躾けでしょう。それは、生きていく力をつけさせるという事にほかならない。



 つまり「戦争を教える」ことなんです。「闘う力」をつけさせる事なんです。


 ところが、日本国は憲法で交戦権を禁じている。相手が攻めてきたら、寝っころがって腹をみせろと書いてある。


 「まず話し合いましょう」と言っている。虐めを仕掛けてくる糞餓鬼に、そんな理屈が通りますか。まあ、日本にはアメリカの核の傘があるから一万歩譲っていいとしよう。学校で核の傘にあたるのが、教師の権威です。それが機能していないところに妄想的平和史観の親から「ケンカしちゃだめです。憲法で日本国もケンカしないことになっているのよ」などと教えられた子供を放り込めば、狼の群れの中に、裸で飛び込むようなことになるに決まっているじゃないですか。



 なんだか爆笑したくなってきたぞ。社民党の国会議員が、憲法と教育現場からの虐め廃絶の整合性をどう説明するのかぜひ聞きたいなあ。憲法前文はこう説きます。


 「日本国民は、恒久の平和を念願し、人間相互の関係を支配する崇高な理想を深く自覚するのであって、平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの平和と安全を保持しようと決意した」


 ほい。虐めにあっている子供に言い換えるとこうですな。


 「僕はね、クラスが平和であることを願って、お互いの人間関係が理想的る行くと信じているよ。だからね、みんな仲良くしようという、君たちの公正と信義を信じてね、僕は身の安全をはかれると思っているよ」


 虐めをする糞餓鬼の前で、これを言ったらどうなる。


 「何を眠いこと言うとるんじゃ、このボケェ」ボカッ。ボコボコッ。でおしまい。どはははははは。


 大人が言っていることとやっていることが違うじゃないか。糞餓鬼はよく見ているんですよ。


 たとえば、靖国参拝問題などで中国や韓国がつけてくる因縁は、完全な虐めじゃないですか。それに対して国家がむいてブツブツいっているだけ。


 「自虐史観」という言葉をごらんなさい。「みずからイジメル」歴史観だ。だから「いじめ」を漢字でかけと言っているんだ。


 教室でそんなものを教えておいて、虐めはやめようなどと、ちゃんちゃらおかしいですな。


 さきほど「友達が虐められていたら助ける教育を」と書いた。


 カンボジアで、イラクで民衆が独裁者に虐げられていれば、おっとり刀で助けにいく。その決定に、社会党は牛歩で対抗しましたな。どの口で虐め廃絶を言うのかね。え?福島瑞穂さんよ。


 アメリカの艦船と一緒に船舶検査をしていたら、北朝鮮の船が撃ってきた。集団的自衛権の行使が認められないからと、そこからスタコラ逃げるような国で、どうして学校では「友達が虐められたら助けてあげなさい」と教えることができるのか。


 虐めにあっている友人に助太刀する。これが集団的自衛権なんですよ。


 大人がついているウソのツケが、子供の社会に反映されているんです。


 闘うべき時は、きちんと闘う。国家がその姿勢を見せずして、子供たちが理不尽な犯罪行為に、ファイティングポーズをとれるわけがありません。


 虐められている子供たちよ。迷わずに警察署に駆け込め。君たちにとってはそれが「核武装」なんだから。



 ここまで順風満帆で来た安倍政権ですが、福島県知事選からミソがついたようですな。私が「薄汚い内閣」と命名したその真骨頂がいよいよ出始める(笑)。


 和歌山の汚職は豪快で、知事室に現ナマがの裏金がおいてあったそうだ。まあ、あそこはラテンだから。どははははは。


 一連の「汚職選挙」では、これまでの流れからいって民主党に風が吹く。どうです。小沢さん、「首長選挙で必ず対立候補を立てろ」という私の進言(苦笑)を聞いてよかったでしょう。長野でそれをやって欲しい下心もあって言ったのに、肝心の田中さんの選挙には間に合わなかったけど。とほほほほほ。


 沖縄は、一時は金正日のおかげで自民党に風が吹いていたようですが、今やまた野党連合が巻き返しているようだ。ここ、自民党が「意外なほど動いていない」そうなんです。どうも、安倍政権は「沖縄の知事は捨てる」と決めたらしい。


 というのも、普天間基地の滑走路が思うように機能しないことが明らかになり、またも移転問題が振り出しに戻って紛糾しそう。その難題を、いっそ革新知事に押しつけてしまう作戦なんです。


 アメリカのゴリ押しに対しては「革新知事の抵抗が強くてどうしようもない。地方自治ですから、政府の介入には限界がある」とあと10年ばかり逃げるつもりだという。


 「政権を維持することが目的」の鵺政党らしいしたたかさですな。まあそれでも、沖縄もとれば、民主党には追い風となるでしょう。あくまで選挙は水もの。来週このコラム書くころにはどうなっているかわかりませんが。安倍さんが平壌に電話して「もう一回、核実験やってよ」と頼めば、また一発でひっくり返りますから。わははははは。


 もうひとつ、これは書いていいのかなあ。重大なスキャンダルの時限爆弾が政権内部に仕掛けられたと、永田町事情通。


 まずは読売新聞の記事です。


 <豚肉輸入で過去最高130億円脱税、東京地検立件へ>


として、


 <食肉卸大手「協畜」(愛媛県四国中央市)などが2004年11月ごろまでの約1年半に、国産豚肉の保護を目的とした「差額関税制度」を悪用し、輸入豚肉にかかる関税約130億円を脱税していたことが、関係者の話で分かった。>


 事情通の話。「この「協畜」、複数の政治家に便宜供与をしていたようだ。現金かどうかは不明ですが、車や事務所の形でね。そして、その政治家というのは、きわめて権力の中枢に近い人間を含んでいる。」


 これ、破裂すると政権飛びますよ。


 もちろん副産物として、分かりやすい農林利権族の方もまた巻き添えになったりして。何しろ「薄汚い内閣」ですから(笑)。


 もっとも、ハンナンやフジチクの時も、大勢の政治家や首長の名前が出ながら、結局検察は腰が引けていた。食肉利権までメスを入れたならその背後まで行けばいいのに。


 あの時と、政権と検察の力関係がどうかわっているかにもよるでしょうが、ぜひ期待したいものです。



 関西ではずいぶん報道されているんですが、奈良に続いて京都でも発見、懲戒免職された「ほとんど働いていなかった職員」。


 今のところ、その事実だけでの懲戒ですが、実はそれどころではない闇が背後にある。奈良も大阪も、結局そこまで踏み込まずに首切ってよしとしていますが、京都の場合はそうはいかないんじゃないかな。


 関西以外の人も、このニュースにはぜひ注目していて下さい。




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