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勝谷誠彦コラム
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2006年11月21日
白井文勝利。
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 北朝鮮情勢は、微妙なことになってきましたね。アメリカのスタンスが揺れている。


 今週頭にはマカオにある北朝鮮銀行口座の凍結を解いたとの情報も飛び込んできた。事実とすれば、せっかく日本が贅沢品の輸出を止めたのに、米中が尻抜けにしてしまっているということになります。というか、日本の贅沢品輸出禁止と、この口座解禁は裏表となっていると見ていい。


 もともと、万景峰号などに贅沢品を積んで持っていっていたのは、金正日が体制維持のために「ご褒美」を配るのに使うためでした。なんで現金じゃないかと言えば、金を配っても買うものがあの国の中にはないので意味がないからです。ところが、それが止まった。


 となれば、どこか別の国から贅沢品を調達しなくてはならない。


 松坂牛や築地のトロは日本でしか買えないでしょうが、あとのものはたいていほかの国でも調達できます。しかし、そのためには現金がいる。日本で買っていた分には、朝鮮総連などが「貢物」として品物そのものを送っていたので、そんなに現金はいらなかった。しかし、これからはドルがいる。


 というわけで、口座をどうしても解凍して欲しかったのでしょう。これをどう見るか。


 日本政府が締めあげ、悲鳴をあげたところで米中がアメを出すということが、両者の連携の中で行われているとすれば、見事な外交です。


 しかし、日本政府が知らないところで、そうなっているなら、安倍さんはバカにされてハシゴを外されたことになる。さあてどっちでしょうね。




 贅沢品禁輸と並んで、日本政府はもうひとつの「鞭」もふるった。松本京子さんの、拉致被害者認定です。


 しかし、明白な証拠があれだけ揃っていても認定に30年かかるというのは、いったいどういう国かと言いたい。警察関係者に聞くと言い分はこうです。


 「当時の松本さんの周辺に、裏社会に近い人物がいたので、その人が国内のどこかに松本さんを『売った』可能性があった。だから、拉致だと断定しなかった」


 だったらそっちの捜査をきちんと進めて、可能性を見切った上で、とっとと拉致認定をするべきでしょう。ひとひとりいなくなっているのにあまりに無神経。結局は警察もほぼ拉致だと思っていて、逆にそこに逃げ込んでいたとしか思えない。


 ここへ来て、急に拉致認定が行われたのは、もちろん官邸の主が変わったからです。


 いや、それ以前に、政界の中央から、北朝鮮に国を売っていた国会議員たちが次々と姿を消した。これでぐっと、安倍さんがやりやすくなったところへ、まだまだ最後の最後までサプライズ訪朝を狙って北に配慮していた大物が官邸からいなくなった。


 で、ようやくの拉致認定です。まったく、この国の政治は、人の命をどちらを向いて大切にしているのかね。


 立て続けの拉致被害者認定に加えて、警察は朝鮮総連系の科学者団体に昨年から強制捜査をかけている。この動きの本丸は、かねて書いているように、朝鮮総連の本部への強制捜査です。


 いやあ、どうなるのかなあ。それは、本国とのかかわりの様々な資料も出てくるでしょう。総連からのブツの出入りは公安はずっと監視しているので、処分できずに困っている可能性が高い。しかし、私が興味があるのは、そこでどういう日本人の協力者の名簿が出てくるかです。


 与野党なんて別れているけど、両方から驚くべき名前が出て来るかもしれない。そうなれば、ようやく政界再編で、将軍さまさまさまさまですな。どはははははは。




 アメリカの奇妙な動きのもう一つは「朝鮮戦争の終戦」の提案です。ブッシュが胡錦濤にハノイで語ったという。


 朝鮮戦争は53年7月に米中と北朝鮮が休戦協定に調印して、休戦に入った。あくまでも「休戦」であって、戦争は終わっていないのです。


 それは西側による、金日成体制を決して容認はしていないんだというメッセージでもあった。


 金正日としては、これをぜひ「終戦」に持ち込みたい。「終戦」となれば、それは父親を受け継いだ自分の体制が、世界中から容認されたとみなすからです。アメリカは核放棄をその条件とした。


 はい。ここに、今の六カ国協議の大問題がはしなくも露呈しましたね。


 核を放棄すると,金王朝はそのまま存続する。あの人権抑圧の独裁体制は、見て見ぬふりをするのか。


 日本はもっとも深刻です。いつも言われていた「核問題の影で拉致問題が抹殺されるのでは」という危惧が現実になるのです。


 少なくとも日本は「核放棄と、拉致被害者の全員帰還がないと、終戦と体制保証はしてくれるな」とアメリカに強く働きかけるべきでしょう。


 残念ながら日本は朝鮮戦争に参戦していないので、終戦調印に関与することはできないですから。


 この、「終戦」問題、大マスコミは表面だけを撫でているが、実はあまりに多くの複雑な問題を抱えている。


 たとえば、韓国。


 韓国はそもそも53年の休戦協定に調印を拒否している。つまり韓国は北朝鮮と「戦争状態」なんです。そう考えると、北朝鮮が韓国に対して行ってきたさまざまなテロや破壊工作はべつに「休戦協定破り」ではなかっことになる。戦時行為ですね。


 これ、不思議じゃないですか?太陽政策とか言うなら、まず休戦協定を結べばいいじゃん。まったくわからない人たちです。


 しかし、休戦協定を結んでいないと言うならば、朝鮮戦争に参戦したほかの国々はどうんだというのも疑問ですね。国連軍はなんと22カ国から構成され、フィリピンやタイまで1000人規模で送っているんですよ。


 サンフランシスコ平和条約への不参加が今なお日本とロシアの領土問題のネックになっていることを考えれば、北朝鮮を本当に国際社会に復帰させるなら、かなり複雑な手続きが必要だと思うんですが。


 「オレがいいと言えばいいんだ」というアメリカの傲慢さがここでもほの見えますなあ。そのあたりを日本は突いていくべきでしょうね。


 もうひとつの問題は、日本国内。朝鮮戦争のための「戦争難民」的に扱われて入国した在日韓国人朝鮮人の皆さんのポジションについて、論議が起きるのかどうか。これも難しい問題ですねえ。




 さて国内では、政治的な動きが風雲急を告げてきました。まず選挙です。


 尼崎市長選挙は、私が応援していた白井文さんが勝ちました。もうあちこちで書いたり言ったりしているのでご存じかもしれませんが、白井さんと私は小学校の同級生です。


 政治家と、大学や高校の同級生というのは珍しくありませんが、小学校、それも50人足らずのクラスで机を並べていたというのは、なかなかな偶然ですよね。


 もちろん、私が応援したのは、それだからではない。くだらないハコモノ行政をやめて、市の財政赤字を圧縮したり、同和利権ときちんと向かい合ったり、自らの退職金などをカットしたり、それらすべてを情報公開を徹底したなかでやる、など、その手法は私たちが長野県で田中康夫さんとやってきたこととほぼ同じだからです。


 そして、相手候補の、見事なまでの、利権談合共産主義ぶりもそっくりだった(笑)。国会議員の息子にして、第一声で「しがらみを大切にする」と宣言するんだから凄い。市議会議員時代には、業者との不透明なカネの流れを指摘され、わが恐るべき情報網には、日頃の言動についてもさまざまな興味深い情報が寄せられていました。


 結果としては使うまでもなかったがね。わはははは。もう少し、自民党公明党は、人選を慎重にした方がいいですよ。


 白井さんの選挙運動では、駅頭での演説で私もマイクを握ったりもしました。その手応えから間違いなく勝つとは思っていました。と同時に、日本人の意識もここまで来たかと、少し感動しました。


 結果は10万票をとってダブルスコアの圧勝。尼崎市長選史上の最高得票です。


 自民党と公明党の受けたショックはかなりなものらしい。何しろ、尼崎は公明党の金城湯池。創価学会の基礎票だけで25000票と言われています。それを引くと、お相手は4分の1しかとれなかったことになる。わずかですが投票率が上がったのも立派なことです。自民党市議の中には、密かに白井さんを応援してくれた人もいた。


 長野県民は、これを見てどう思うんでしょうね。改革の狼煙をあげたのも、早かったが、戻ったのもはやっ!(苦笑)。


 まあ、しかし、全体としてこの国が利権談合共産主義から脱却していくのは、歴史の流れであって誰も止められないんです。止めようとすることが「偽装」を生むんだ。つまり「偽装」がひとつバレるたびに、利権談合共産主義が敗退していると思えば、次々出て来る偽装も、副作用のように思えてくる。


 尼崎に続いて福岡市長選でも、与党は負けました。これで沖縄でも負けると、後述の事情も加わって安倍政権は一気に求心力を失うのに、ヘボな野党が落としやがった。


 阿呆か。米軍基地へのPAC3の搬入阻止に加担するようなイデオロギー馬鹿を仲間にしたのが間違いです。全党共闘すればいいというものではない。そのくせ、自民党に恫喝されて誰が裏切ったか私はちゃんと知っているぞ(笑)。


 和歌山、そしてたぶん宮崎も選挙になるでしょう。沖縄の反省を踏まえて、ちゃんとやりなさいよね。




 そう。安倍政権を揺るがすスキャンダルが水面下で密かに進行しているのです。まずやはりというか、この人しかいない方が、先陣を切った。


 松岡利勝センセイ。『AERA』がスクープした利権話は、すさまじいの一言に尽きる。削ぎスジの人の女に手を出して、もみ消しを食肉業界に頼んだという、女と金と闇社会のかかわりのこの話が本当なら、罷免と安倍さんの任命責任は避けられないでしょう。


 同じ食肉業界で、松岡さんのは牛ですが豚も火を吹いた。愛媛の「協畜」へ強制捜査のメスが入ったんです。


 ここでこれから、政権中枢にいる国会議員の名前が出てくるとして永田町は震撼している。


 仲の悪かったその議員の親族が先日上京したそうです。恩讐を乗り越えても対策を立てなくてはいけないことが起きているんですね。復党問題などとさわいでいる間に安倍さんは足元に気をつけた方がいいですよ。




 あ、足元といえば、小沢一郎さんもそう。先の補選や沖縄での敗戦を受けて、党内に早くも分派の動きが出てきている。


 その人物は「25人」集めたそうです。問題はその中に5人の「参議院議員」がいること。次の選挙の結果次第では、キャスチングボートを握ることが出来るわけですから…。




 いやあ、政界って、ホントに楽しいですね。淀長さん調で…といっても今の若い人にはわからないんか。わははははは。





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