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山木陽介。いまや探偵ファイルに無くてはならないキャラクターだった。彼は、最
初はアホだと思ったものの、頭脳が優秀であり、なかなかに機転が利く男だと判明。
徐々に探偵ファイル内での活躍の場が増えていく。確か当時「セコム」の連載をして
いて、かなり人気のあるコラムだったと思う。ちなみに著者が書いていたのは「光通
信」コラム。役員までが激怒して「訴訟する」と騒いでいたものの、当時の光通信の
内部で「あいつは敵に回さないほうがいい」という話になって収まった。ちょうど、
光通信に関してはネタも尽きていたころだった。
そんな一方、K氏の提案の元、「アップローダー」を利用したアクセス数稼ぎを始
める。お恥ずかしい話だが、これはK氏と渡邉の間で秘密裏に行われており、ほかの
人間は知らなかった。あとで聞いたところによると、やりかたは以下のとおりだ。
1、海外のアップローダーサーバを別名義で借り「アダルト画像自由アップOK」などと2ちゃんねる等で宣伝する。
2、そのアップローダーに誰かが画像を貼り付け、また誰かがそれを見ると、裏につ
いているREADMEのゼロラインインラインフレーム内のバナーが表示され(見た目には
気づかない)、アクセス数が水増しできる
(*READMEとは、READMEバナーを自分のサイトに貼り付けることによって、アクセス
を計測してくれるシステムのこと。また、アクセス数はランキングされており、渡邉
は「READMEで1位になれ」としばらくいい続けていた)
結局、あまりにも姑息な手段というか、派手にやりすぎて発覚したときのダメージ
のほうが計り知れないと判断したK氏と共に、影でREADMEにチクリをいれ、インチキ
が発覚。アップローダーの使命は終わった。
アクセス稼ぎといえば、この時期は2ちゃんねるへの宣伝書き込みや、ヤフー掲示
板への宣伝書き込みをやっていた。Air’Hを利用して、接続→書き込み→切断を繰
り返し、IPを変えて宣伝していた。また、山木の入社直後くらいだったと思うが、
人気サイトからアクセスをカネで買おうとの趣旨により、いろいろ企画をしたことも
あったが、あまり長きにわたっては続かなかったようだ。
そんな毎日が続いていた。広末涼子を尾行したりとなかなかスリリングな体験をし
たこともあったが、やがて事務所を南青山の半地下に移転することとなる。移転した
かしないかのころ、
「2ちゃんねるに板を持とう」
渡邉は、そんなことを言い出した。 (続く)
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